アメリカ文化を知るおすすめ映画6選

ふと朝のネットニュースでエンゼルスの大谷翔平選手が近くトレードの可能性があるという記事を読み、ああ映画『マネーボール』で出てきたようなアレかと思いました。個人的には野球にもアメフトにも興味はないのですが、アメリカで生活する上で理解しておくとより楽しいだろうなと思う物事はいくつかあると思います。これまで観た映画で、アメリカで暮らすようになってから「ああ、こういう事だったのかー」と合点がいくことって時折あります。なので、「ああそっか、そうだったんだ」と思えた映画をここで幾つか挙げてみます。

『マネーボール』

ブラッド・ピット主演の野球メジャーリーグを舞台にした2011年映画。冒頭で出しましたが、野球選手同士のトレードをする際の駆け引きなどが面白く、アメリカ野球業界をマネジメント側から見ることができます。いかにもアメリカ的だなあと思うシーンや見せ場もあり、中年の域に入ったブラピの演技もみどころ。

『幸せの隠れ場所』

サンドラ・ブロック主演の2009年映画。こちらはアメフトが舞台のドラマで、実在するテネシーの裕福な家庭がモデルになっています。アメリカ富裕層の生活ぶりや一方でブラック系貧困層との対比、そして何よりカレッジ・フットボールがどれだけアメリカで影響力があるかという事がよく分かります。重い感じの説教臭いドラマではなくサンドラのユーモアも効いていて、彼女の良さが引き出されたとても良い映画だと思います。

『エリン・ブロコビッチ』

ジュリア・ロバーツ主演の2000年映画。こちらも実話をもとにした映画で、大企業による環境破壊を題材にした社会派ドラマ。ジュリア演じるエリンが毒舌でバシバシ行動していく様子が小気味いいのですが、雇い主の弁護士に雇用条件を交渉して歯科保険までキッチリ付けてもらうシーンが個人的にお気に入り。アメリカ来てから思い知りましたが、健康保険だけでなく歯科保険にも入るのってほんと重要なんですよね…。そういう「アメリカあるある」も提供してくれる傑作です。

『カーズ』

突然、ご存じピクサー&ディズニーによる2006年の大ヒット作。これはアメリカに来る前から大好きな映画だったのですが、アメリカに来て、とりわけミシガンという田舎に来てからようやくこの映画の本当の意味みたいなのが分かった気がします。もう車ないとどこも行けないような感じで(日本とはレベルが違う)、毎日ハイウェイを車たちが独立した生き物のように始終行き来している訳です。アメリカだからこそ思いついた映画だよなあとつくづく思います。

『マイレージ・マイライフ』

ジョージ・クルーニー主演の2009年映画。最初に個人的な感想を言うと、この映画べつにストーリーとか好きでもなく面白いとも感じませんでした。ただ、主人公が飛行機で全米をあちこち出張して回る際に出てくるアメリカ出張のいろは的な部分やあるあるが面白い。やたら空港セキュリティを通過するのに時間がかかってしまうアメリカで、主人公なりのノウハウが発揮されていたり、また出張先ですぐにハーツのレンタカーを借りるのもいかにもアメリカ。これは出張で米国内をちょくちょく旅する夫がかなり共感していました。

『マネー・ショート 華麗なる大逆転』

このだっさい日本語タイトルどうにかならなかったのかと思いますが、元は”Big Short”というタイトル。2008年リーマン・ショックを取り上げた、実話をもとにした映画です。あの経済危機のバックグラウンドをすごく上手く説明してくれています。主演が誰なのかよくわからないオムニバス形式ですが、出演俳優みんな良い。リーマンショックはアメリカでは”Financial Cricis 2008”などと呼ばれていますが(リーマンブラザーズだけではないので日本も2008年経済危機とか命名すればいいのに)、そこで実際には何が起こっていたのかがユーモアもありつつ不気味に語られます。
この日本語の「華麗なる逆転」という言い方は、たぶんアダム・マッケイ監督が見たら少々キレるんじゃないかと思います。この映画は一番脆弱な庶民を痛ぶったウォール・ストリートの傲慢さに怒っており、破綻を見抜いていた主人公達の様子を別に「華麗な逆転」などとラッキーな成功みたいに軽々しく捉えてはいないはずなのですが。

以上、映画そのものが一番のお気に入りというわけでは必ずしもないけれど、アメリカで「あーそういう事だよなあ」と感じることのできる映画たちでした。NYからミシガンに来て良かったなと思うことの一つは、この「アメリカ」というものをより広い意味で理解することができた事だと思います。

NYはアメリカというよりとにかく「ニューヨーク」なので、そこからアメリカを体感することは難しいと思います。NYはNYを舞台にしたお気に入りの映画があるので、それもまた気が向いたら書いてみようと思います。

コメントを残す