アメリカで人生初の骨折をする(2) NY編

凍結路面で肘鉄をし、骨折の可能性も考えながらも翌日には予定通りデトロイトからNYへ向かうという決断を下した我々夫婦と犬(パグ)。しかし翌朝には私の腕の可動域もだいぶ増えていたので、このままアームサポーターをしとけばええんやないか?という気がしていました。

何はともあれ気の毒なのは夫の方であります。体重7キロ以上のパグとスーツケースと自分のバックパックを抱えて、更にあまり使いものにならない妻(私)を連れての旅は近場のNYとはいえなかなか大変です。

空港セキュリティの際も私はアームサポーターをしていたのですが、保安係に「それ外せるか」と問われたのでYESと答え外そうとします。しかし犬をバッグから出そうとしている夫を見たその保安係は、「この犬を抱っこできる?それならサポーター付けたままセキュリティ通れるよ」と私に提案してきます。そもそも犬を抱っこできるくらいの腕ならサポーターとか要らんやろと思うのですが、「いや、無理無理。サポーター外して普通にセキュリティ通るから」とお断りしました。

セキュリティが終わると後はダラダラと搭乗を待ちながら切り売りピザ食べたりスタバのコーヒー飲んだり、飛行機に乗ったらKindleで「宇宙兄弟」のモッシュが骨折するシーンを読み返したりしていたらあっという間にラガーディア空港に着きます。

フライトを終えてしまうと、アームサポーターが無いほうがコートなども着やすいので、なるべく左腕を動かさないようにしつつ基本サポーターなしで過ごしました。NYで過ごすのは3日程度でしたが、日を追うごとに腕の可動域は徐々に広がって行きました。ただ、左腕に力を加えることは絶対したくなかったので、レストランでも左手でグラスなど持つことは避けていました。

ちなみに今回予約したレストランは、2021年にグランド・セントラル駅のすぐ隣にオープンした”Le Pavillon”というフレンチ系のお店。アッパーイーストの「Daniel」で有名なDaniel Boulud が新たにオープンした店で、確かタイミング的にはアメリカで最初のコロナワクチン接種が始まった頃、NYに活気が戻ってくる象徴のような華やかなオープニングでした。

アッパーイーストのダニエルが素晴らしく美味しいことは分かっていたので、このLe Pavillonにも大いに期待していきました。

Le Pavillon 2Fに向かう階段から見えるクライスラー

雰囲気としては、いかにも都会的なミッドタウンのハイエンド・レストランといった感じで、アッパーイーストの重厚な高級感とはまた全く違うところが面白い。同じマンハッタンでもエリアの雰囲気に応じて店のコンセプトも上手に適応させているなと感心します。実際、Le Pavillonではビジネスが終わった後で軽く飲んだり食事を楽しむような雰囲気があり、客もDanielよりは少しカジュアルな服装で楽しんでいるように思えます。Danielではしっかりドレスアップしてもやりすぎな感じはないですが、それをそのままLe Pavillonでやると少し浮いた感じになるかもしれません。もちろん自分の好きなカッコで行けばいいわけですが、この都会的な「抜け感」はミッドタウンらしさが感じられてワクワクします。

それで料理の方はどうかというと。私はコースメニューで以下の3皿を選びました。

  • 前菜:ヒラメのカルパッチョ、ワサビ・ビネガーをかけた柚子と林檎添え
  • メイン:ハリバットと椎茸のコンソメスープがけ
  • デザート:モンブラン

Le Pavillonは魚介料理を売りにしているので、肉系ではなく魚系で統一し、白ワインを頼みました(お酒に弱いので一杯のみ)。白ワインはどこの銘柄か忘れましたが…冷え具合が完璧で、これほど白が素晴らしいと感じたのは3年前にスペインのパラドールで飲んで以来かと思いました。前菜の前に小さなアペタイザーと焼き立てパンが出されますが、これもまた美味しい。Danielと同じく、ここでもLe Beurre Bordierのバターが出されるので、もはやパンだけでもずっと食べ続けていられる。

前菜は予想していた通りの美味しさ、メインのハリバットはコンソメスープがまさに日本的旨味の宝庫といった感じで、フレンチというよりは日系フレンチとでも呼びたくなる味わいでした。こうしたフレンチ系レストランはワサビや柚子をはじめ、日本的な味わいを好んで採用しているなと感じます。

サーブの際にコンソメスープをかけてくれる

ちなみにデザートのモンブランは、季節限定でメニューに出ていたので即決。本当はチョコレート系デザートが評判らしいのですが、モンブランと言われると黙っておれない。結果…美味しいけど、まあ普通でした。というか、夫が頼んだチョコレート系デザートが味見させてもらったら素晴らしすぎて、モンブランはかすんでしまいました。Le Pavillonではつべこべ言わずにチョコレート系を頼むべきなのです。

骨折ブログの筈がレストラン・レビューになってしまったので…次回、NYから病院に電話をかけて診察相談をします。

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