氷河の流れもかくやと言わんばかりの遅さで発せられた日本の緊急事態宣言でしたが、日本に住む何人かの友人からはこの宣言を機にようやく在宅勤務ができるようになった…という話もちらほら聞きました。アメリカのミシガン州に住む私は在宅勤務を開始してから1ヶ月が経とうとしています。
私の勤務先では毎日午前中にビデオ会議でミーティングを行ってチームでシェアすべき事がないかを確認、あとはそれぞれの仕事をし、各々のライフスタイルに合わせて適当な時間にランチや休憩を取るのでオフィスにいる時よりも時間の融通はききます。
ローカルレストランの危機
ミシガン大学のあるアナーバーはまさにキャンパスタウンのため、学期期間中にキャンパス閉鎖&完全オンライン授業へ移行となると当然各地から来た学生達は街を離れるわけで、アナーバーのダウンタウン・エリアは一気に人がいなくなりました。レストランのほとんどは学生・教職員に親しまれてきたお店なので、今回のコロナウィルスがもたらしたローカルビジネスへの打撃は計り知れないものがあります。
そんなわけで、ダウンタウンに残って在宅勤務を行っている私はランチはなるべくローカル・レストランのテイクアウトを利用するようにしました。お店側も感染対策にかなり気を使っており、支払いもすべてオンラインで行い店員との接触を極力減らしてくれるなど、急な事態ながらも色々と迅速に適応していて感心してしまいます。

医療関係者への感謝のメッセージを貼り付けている、テイクアウト対応のローカルレストラン。
ところで、アメリカでは客が「在庫がない」とか「混んでる」とかの理由で店員にブチ切れるという話は一度も聞いた事がないのですが(店員さんへの感謝の言葉は何度となく聞く)、これは日本特有の現象なのだろうか…?日本のネットニュースとかを見てドン引いていますが、それはほんの一部のヤバイ人達がフォーカスされているのだと信じたい。
意外に働くアメリカ人に打ちのめされる日本人
私は「日本と比べるとアメリカ人は一般的に仕事が出来ないしガサツである」というイメージを持っていたのですが(生活しててそう感じる場面は何度もあった)、実際に働き始めて私の周りの同僚や上司が「ちゃんと働いていない」と感じる事は一度もありませんでした。殊に今回のコロナ危機が訪れた際の上司・同僚、他部署の人々の働きぶりには本当に驚愕しました。私の勤務先だけでなく、他のビジネスでも今回の感染拡大への対応が本当に迅速なところが多く、日本であればここまで素早く適応できていないはずだと強く感じました。
これは日本人の仕事レベルが低いという意味ではなく(たぶん)、日本は「失敗してはならないので緊急事態に自発的に動くのが苦手」で、アメリカは「失敗してもいいからすぐ対応してみる」という文化が染み付いている為だと思います。アメリカで働き始めて気づかされたのが、私自身「すごく失敗を恐れている」という意外な事実でした。なので、ここ数週間このパンデミックの中で他のアメリカ人スタッフと同じスピードで物事に対処していくのが少なからずストレスでした。それは私の日本的遺伝子が失敗をやたら恐れているからではないかなーと思います。
…ところがどっこい、「失敗を恐れない、最初から完璧を目指す必要がない」はずのアメリカ文化ですが、今回コロナ危機で目撃した限りでは最初っからやってる仕事がわりと完璧に近い。これもまた衝撃というかショッキングな事実でした。単に私の周りが仕事のできる人達ばかりとかそういうんじゃない気がします。実はもともと仕事レベルが高い…?そうなるともう勝ち目ないじゃないか…。
そんなわけで、今日も同僚達について行くのが精一杯ながらそれでも何とかやっています。もう少し慣れて自分も多少のリーダーシップを発揮できるといいのですが、それはたぶんもうちょっと先の話。